虫歯とは?どうして虫歯ができるのか
虫歯の原因
虫歯は口の中のミュータンス菌と呼ばれる細菌が酸を作り、それによって歯が溶かされる病気です。
このミュータンス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口内にはいませんが、3歳程度までの間に保護者などから感染します。
ミュータンス菌は食事などにより口の中に入ってきた砂糖などの糖質をエサにしてプラーク(歯垢)を作り、プラークの中で細菌が増殖し酸を作ります。この酸によって歯の表面から溶かされ、進行すると歯に穴が開きます。
進行した虫歯は根管治療で歯を残すことができる場合もありますが、困難な場合は抜歯をしなければならなくなります。
早期に発見、治療し、歯を失うことを防ぐために毎日の歯磨きはもちろん、定期的に検診を受けることが大切です。
虫歯の進行度と症状
虫歯は進行の程度によってC0~C4の5段階に分けられます。
- C0:初期虫歯
痛みなどの自覚症状はほとんどなく、歯の色が少し白濁しているような状態です。痛みはないためこの時点で気付くのは難しいですが、この状態であればフッ素塗布やブラッシング指導などで再石灰化を促して健康な歯に戻すことが可能です。 - C1:歯の表面に穴が開く
歯の表面のエナメル質が溶かされ小さな穴が開いた状態で、この時点でもまだ痛みはほとんどありません。 - C2:歯の内部まで進行
歯の内部の象牙質と呼ばれる部分まで虫歯が進行しており、冷たいものを食べたときにしみたり食べ物が詰まりやすくなるなどの症状が出ます。 - C3:歯の神経まで進行
虫歯が歯髄と呼ばれる歯の神経まで進行した状態です。ここまで進行すると冷たいものだけでなく熱いものでもしみたり、激しい痛みが引き起こされます。穴が小さくても内部で虫歯が進行している場合もあります。 - C4:歯根(歯の根元)だけが残った虫歯
ここまで進行すると、歯肉から上の歯冠部がほとんど崩落し歯根だけが残った状態になります。この段階では神経が死んでしまい痛みを感じなくなります。歯を残せる場合は根管治療を行えますが、困難な場合は歯を抜くことになります。